訪問介護に初期認知症対応

認知症は、高齢者特有の社会問題化した典型的疾患(個人的には病気というより脳の老化とみている)とみられ、介護の世界でも研修等重要視され、ご家族も大変な状況になることは間違いない。


しかし、認知症といっても様々な形態があること、進行度やステージも様々であることから、一括りで語ることは出来ないし、介護の方法も一律ではない。


初期段階では、短期の記憶力が弱くなり、所謂物忘れが多くなる。この段階では日常的会話は一見普通だが長時間接していると、何回も同じ確認をしたり、今日、明日のスケジュールを忘れたりする。リモコン、調理器具をはじめ機器の扱い方を忘れる等々。いろいろ目につく。


この段階での認知症訪問介護にとってそれほど困ることは無いが、一つだけ決定的に困るのは、今日ヘルパーが来ること、看護師が来る事、通院すること、デイサービスに行く事を忘れてしまうことである。


多いケースは、訪問したら家にいない。寝ていて起きて来ない。通院やデイサービスの準備が全く出来ていない、などである。時間で動いている訪問者側にとってみれは、非常に困る状況である。


良く目にするのが、ご家族やケアマネが大きく張り紙をしているケース、カレンダーに丸印とスケジュールを目一杯書いてあるケースなどいろいろ。ケアマネから訪問する前に必ず電話を入れてくれという依頼が来ることもある。