訪問介護 2022年の総括

長らく中断していたが、また再開、時間ある限り

昨年を総括したいと思う。一言で言うと前半順調、後半最悪ということか。

ある女性ご利用者、長らくパーキンソン病で在宅生活をしていた。当事業所でほとんどの訪問枠を貰い、ご家族にも気に入られて最後まで看取った。7月に亡くなる。寝たきりで経管栄養だけで1ヶ月良く頑張った。この状態になると、我々の役割はあまり無くなるのだが、ご家族がとにかく訪問してほしいとの依頼強く、清拭とか補水とかバイタルチェックなどのために一日数回訪問。メインのヘルパーが1人ついているのだが、私も同行して様子伺いをする。実はこのご利用者、寝たきりになる前は、日中車椅子にいて、トイレまでお連れし、排泄介助をしていたのだが、結構体重ある人で、担当ヘルパーが腰を痛めてしまった経緯がある。それでもそのヘルパーは優秀であり訪問拒否せず、頑張り通したので、申し訳ないこともあり、同行して手伝ったりした。

 

無事仕事を全うした後に問題が起きた。担当ヘルパーの仕事がそのご利用者に比重が高く、いきなり仕事減になったわけだ。

 

ところが、いろいろな巡り合わせがあり、事務所近くの旧知のご利用者から毎日朝晩の訪問の依頼があり、ヘルパー3人体制で臨んだ。そこへ上記ヘルパーもメンバーに入れてサービスを開始した。そこのご夫婦宅ではご主人が独裁家庭で外では、市内、近隣でも有名なクレーマーで、わがまま極まりない方であった。3人の中の当該優秀なヘルパーのみを重用し、あとのヘルパーは不要と言ってきた。事業所としては、リスク管理もあり、1人体制はとれない旨説明しても頑として受け入れず、交渉中私に殴りかからんとするばかりであった。そのご主人、かつて訪問看護師にセクハラを行った過去もあり、ヘルパーへの危険を感じて、契約条項により即日事業者からの解約通知を出した。困ったのは例の重用されたヘルパーだ。

仕事がくなる。あまりに気の毒なので、それでは個人契約して訪問したらどうか、その代わり、

契約締結までは、当事業所が行うと。ところがある夜、そのヘルパーはそのお宅を1人で訪問しご主人と口頭契約してしまった。契約条件も不明なままである。こうなると、事故時には、当事業所の表見責任が問われるが、損害保険適用にならない。当該ヘルパーは、当事業所の他の利用者もいくつか抱えていたので、辞めてもらうわけにはいかない。数ヶ月して、ある事業所から、お宅のヘルパーさん、違法な医療行為してますね、と言われた。寝耳に水だったが、どうも例のお宅らしい。私はその話を無視し、知らないフリをしていた。しかし秋頃、医療行為をされたと言われたご利用者が肛門から出血多量で入院してしまった。

命も危ないとの噂。因果関係は不明なるも、当事業所では、刑事罰ある行為は嫌疑時点で辞めて貰っている。苦い経験があるからだ。数年前、外国人ヘルパーを雇っていたが、在留資格と介護資格が充足されてなくて、刑事罰に関し労働者と事業者の両罰規定があったため、ごめんなさいで合意解約。今回も助産保健師看護師法違反嫌疑で、3年以下の懲役、50万円以下の罰金となってる。

警察で捜査の結果当該医療行為は厚生労働省の見解も曖昧なグレーゾーン。現時点では事業所もヘルパーも救われた感あるが、何とも後味の悪い出来事だった。