訪問介護と天候

介護業界の中では訪問介護ほど天候が気になる職種は無いと思う。自転車で巡回するか車で巡回するかで全く異なるが、都市ではまだ

まだ自転車が主流だ。 

車の場合、駐車スペースの問題がある。現在、介護を受ける世代は車世代だから大体車庫があるとも言えるが、車庫がなく狭い道路沿いのお宅などの場合やはり自転車は重宝である。 


自分は車で回っている関係上、車派だ。自転車で回るヘルパーにとってみれば長年の経験から慣れているため苦にはならないようだ。

雨が降ればカッパ、暑い時は体力を消耗する。雪や台風でも、自転車を押してでも定時に行かなければいけない。大変な事である。 

あるヘルパーに明日は台風たがら車で送迎すると申し出たら断られた。天候如何にかかわらず訪問するのが仕事だと。


それでも、昨今の異常気象となると事情は変わってくる。夏は雨もバケツをひっくり返したような降り方をする。移動に困難を極めるだけでなく、カッパをご利用者宅でたたみ、ご利用者宅が濡れないようにする配慮も必要だ。


尤も、天候の良い季節は室内にずっといるより移動中の爽快感でストレス解消にもなり、運動効果も大きい。何事も一長一短がある。


一方車の方はといえば、サービスの多い朝夕に交通渋滞に巻き込まれると困る。ご利用者宅へ定時に着けないという焦りは血圧を上昇させる気がする。時々ヘルパーから電話がかかってきて渋滞のため定時に訪問先へ到着できそうも無いのでご利用者宅へ連絡してほしいと依頼を受ける。

車の利点は何と言っても天候の影響を受けないということだが、暑さや寒さ台風は良いが雪だけは困る。大雪情報が出ると前日からチェーン装着など準備に追われる。狭い道など雪掻きなどされてなくチェーンでないと動きがとれない。通院送迎の場合、大病院の予約を入れている人は何が何でも行くので、キャンセルは出ない。むしろ急な依頼も出てくる。


一時期、人工透析のご利用者の送迎をしたことがあった。週3回、祝日も年末年始も関係なく送迎が必要だから神経を使った。女性ヘルパーと交代で行っていたが、需要が多い割に対応できる事業者が少なく、同業者の手伝いなど含め随分あちこち行った。

その際も雪だけは警戒していた。


そんなわけで、今後は自動車、しかも小回りがきく軽自動車での巡回が一番効率、経済性が良く活用されると思われる。訪問看護師さんは軽自動車での移動が多いようだ。身一つのヘルパーと違い、いろいろ持ち物も多いからであろう。