訪問介護における最悪のケアマネ

ケアマネジャーという職種は介護保険制度においては一番重要な役割を担っており、ご利用者の健康状態の把握、より良いケアプランの策定、各事業所への手配、依頼、ご利用者の使えるサービスの金額管理等多岐に及ぶ。

各事業者が連携して介護を進める上でのキーになる職種である。

従って介護に関する技能のみならず、複雑な介護保険制度の理解、ご利用者への的確なアドバイス、各事業者を取りまとめるリーダーシップが求められる。毎月、多数のご利用者宅を訪問するなど体力も必要である。

一方、各事業者との関係においては事業者の保険請求をチェックするとともに担保する機能がある。各事業者は訪問介護員を雇って事業を運営しているわけであり、収入にあたる保険金が支払われなければ死活問題である。だからケアマネは事業者のサービス提供実績をチェックし、結果を国民健康保険連合会へ報告することにつき、極めて慎重かつ確実を期すよう努めている。

毎月行うこの手続きを失念したのか、間に合わなかったのか原因は不明だが、結果として行わなかったケアマネが出現した。10年間この仕事をやっていて初めての出来事である。

人間だから事務ミスはあるだろうから普段はそんな事は意識せず事は進んで来たが、そういうケアマネが現れると何か変な気持ちになる。金額の多寡でなく、長年の間そういうケアマネがいなかった事が不思議といえば不思議だが、やはり事業者にとっては最悪のケアマネとしか言いようがない。保険請求以外の点でも??と思うことがあるからであろうか。