訪問介護、デイサービスの送り出し

主に独居の人または、ご家族が仕事に出てしまい、デイサービスへの送り出しやお迎えが出来ない場合に行うサービスである。


独居かつ認知症等ある場合、結構大変である。街でよく見かけるデイサービス送迎車が、朝決まった時間にお迎えに来る。ご本人が起床してから訪問し、朝食を摂っていただき、トイレへも行っていただき、持ち物を準備、点検して、最後に戸締り確認、電気、ガスの確認して、デイサービスのスタッフが送迎車に乗せてくれるところまでが仕事である。なお、場合によっては出かける前に血圧測定、それをノートに記入などの仕事もある。


ご利用者が思うように動いてくれないと気が焦る。デイサービスの送迎車には何人も乗っていて自分のご利用者のために車内で皆さんお待ちと思うと気が気でない。


だから、ご利用者には申し訳ないが次々とやるべき事をやっていただく。しかしこういう時に限って、持って行くべきものが見つからないとか、玄関の鍵が無いとかハプニングが起きる。


ひととおり、準備が出来てご利用者がデイの車で出発して行くとホッとする。


実は、自分で事業所開設して初めての本格的仕事がこのデイサービスの送り出し、迎えであった。エレベーターのない小さな賃貸マンションの三階に住んでいたご利用者を階段で地上まで降りてデイの車に乗せる仕事である。結構気難しい男性ご利用者で女性ヘルパーは随分怒られ訪問したくないと言い出したほどだ。昔は威勢良かったが酒の飲み過ぎで身体を壊したと言っていた。


ご本人は私に、何でこんなうるさいオヤジのの所に来るのか、と質問してきた。私は内心それほどうるさくもないと思い、また、初めての本格的ご利用者なので、週に何回もデイのある日は、ヘルパーと交代で、送り、そして帰って来る時間にご自宅へ行き、階段を昇るのを介助した。


階段を昇る前に隣のコンビニでウーロン茶と菓子パンと牛乳を買うことも定例業務であった。


幸い事故もなく、数年間サービスした後、その方は施設に入った。