訪問介護保険請求

国民健康保険連合会(以下国保連という)宛の保険請求は重要な業務である。毎月10日までに請求事務を行わなければいけない。この保険請求を行わないとどうなるのか。

単純に言えば、前月行ったサービスに対する介護報酬が事業所に入ってこないのである。ご利用者の負担が1割の場合、9割は介護報酬である。だから正確にはほとんど入ってこないということだ。

報酬は貴重な収入減だから事業者にとっては死活問題である。この業務が間に合わないとか、忘れた等の場合は他の誰に迷惑がかかるわけではないが、自分が困るのである。


逆に余分な請求をしたりすると、国保連でケアマネからの実績報告と照合している関係で

エラー通知が来て報酬が支払われない。


当方が請求を失念した場合はエラー通知も何も来ない。尤も、半年くらい経ってから、「◯◯月に提供したこのサービスの保険請求されてないが、実際にサービスは行ったか」という趣旨の通知が来る。ここで初めて請求失念がわかる。サービスを行ったと回答すれば、支払われる。


そんなわけで、毎月の国保連宛の保険請求が終わって初めてホッと一息つける。


この作業の過程は事業所によって違うし、どういう事務システムを導入しているかで異なる。パッケージソフトもたくさん出回っているが、介護保険の業務のどこまでカバーしているかで、ピンキリだ。標準化、単純化志向のシステムだと広い業務をカバーできるが、個別対応に弱い。業務の一部だけ補助するシステムもあるが、帯に短し襷に長しだ。


だから当事業所では全てエクセルで作っている。導入、維持費用もかからず、作業の過程で仕組みも理解できる。というのは結構制度改定があり、対応するのに便利だからである。


その代わり、毎月の国保連当て請求時には、

目チェックの部分も避けられず神経を使う。

被保険者の詳細情報、金額、ちょっとしたコードの違いではねられる。エラーになるとその月はもはや訂正できず、翌月回しだ。入金が一ヶ月遅れる。


しかし最近は慣れもあり、ポイントを把握しているので随分作業時間が減った。1円単位の金額が一発でピッタリ合った時はホッとする。まだシステムを直さなければいけないところは今年も手付かずだが。