訪問介護 働きすぎるヘルパー

この人手不足のおり、働き過ぎるヘルパーなど貴重な存在で、労働法規に触れない限り頼もしい限りである。しかしながら、実は問題もある。


先ず、訪問介護はあくまでご利用者の生活を支援するもので自分のために行っているというのではないということだ。勿論、生活の糧を稼ぐために仕事としてやることには違いないが、その内容はあくまで利用者の依頼に応えることである。


例えば、ご利用者から掃除のサービスを依頼されたとする。床を掃除機かけて、フローリングのところはクイックルワイパーで拭いて、テーブルの上の埃を拭いてなど、いろいろご依頼される。


ある時、優秀で良く気がつくヘルパーが訪問して掃除をした時、リビングのテーブルの上に、書類が散乱し、紙に書いたメモ類も無造作に置いてあった。ヘルパーは、それらの書類とか紙をきちんと並べてテーブルの上を整理した。確かにテーブルの上はスッキリした。勿論捨てるようなことはしなかった。


ところが後からご利用者から私のところに電話があり、何々の書類がないとか、置いてあった場所から動かされたなどと苦情が来た。


ヘルパーはきれい好きで好意て片付けたのだが、ご利用者にとってみれば散乱しているかに見えるテーブルの上の書類も実は、書類の位置とか、置き場所の分類とかに意味があったのである。


このように、優秀で気の利くヘルパーと言えども、あまりにサービス過剰にするとご利用者のニーズと合わない事態になってかえって迷惑をかけてしまう。


このあたりもヘルパーの仕事のセンスが問われる部分である。